モンキービジネス

Vol.3サリンジャー号感想 後半5編

ディンギーで 評価 ○ あらすじ。母子の会話。 これは心地よい。穏やかにコミュニケーションがとられる。 お母さんは息子を最大限尊重している。いいなぁ。 そうだ子どもは誇り高いのだ。怒るのだ。ちいさな全身で異議を唱えるのだ。 ちなみにお母さんは旧姓…

Vol.3サリンジャー号感想 4編

バナナフィッシュ日和 評価 ? あらすじ。女の子(妻?恋人?)と母親が電話で会話。男と幼女の会話。男はホテルの自室に戻り… あるひとから「「グラース家」のサーガの最初の小説なんだよ」と御教授いただいて あーなるほどふむふむ 評価を「保留」としてい…

Vol3 サリンジャー号 総評

モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号作者: J.D.サリンジャー,柴田元幸出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2008/10/20メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 21回この商品を含むブログ (79件) を見る個別作品については後日 たぶん一言…

サリンジャー号:表紙 その他

モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号作者: J.D.サリンジャー,柴田元幸出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2008/10/20メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 21回この商品を含むブログ (79件) を見る 表紙 見ての通り、レモンでクリー…

購入

モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号作者: J.D.サリンジャー,柴田元幸出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2008/10/20メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 21回この商品を含むブログ (79件) を見る驚いたことに前情報どおり サリンジ…

ハルムスの世界online only 「なぜ皆が私のことを天才だと思うのか」

柴田元幸 責任編集『モンキービジネス』 | 株式会社ヴィレッジブックス:なぜ皆が私のことを天才だと思うのか http://www.villagebooks.co.jp/villagestyle/monkey/kharms.html 新作がうpされていたので読む。 ふむ短いものだ。以前書き散らした雑文をおもい…

眠り号:猿の仕事

猿の仕事 柴田元幸 編集後記です 今号屈指の名文 お猿の電車の猿ときたか 素晴らしい そうかもしれないが、俺たちはみなそのかわいいおさるさんを見に来たのだよ きぃ

眠り号:悟浄歎異 希望なき世で夢をみる

悟浄歎異――沙門悟浄の手記―― 中島敦 あらすじ。かっぱが猿を尊敬し坊主を尊敬する。ブタにも一目置いてます。 青空文庫 中島敦 悟浄歎異 ―沙門悟浄の手記― http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/617_14530.html 中島敦が人気があるのは、文学や小説を…

眠り号:田舎医者 果実 朝(ハルムスの世界)

田舎医者 フランツ・カフカ 訳池内紀 作画西岡兄妹 あらすじ。外は猛吹雪。10マイル離れた村で患者が待っているのに馬がいない。見たことのない馬丁から馬を借りる。馬丁は女中をてごめにしようとしているようだが、医者は瞬時に患者の家に到着。 患者は少年…

眠り号:広場でのパーティー(&訳者解説) どんぶり

広場でのパーティー ラルフ・エリスン 訳柴田元幸 唯一の、訳者解説つき作品 あらすじ。黒人がリンチで焼き殺される。あと飛行機が不時着。 眠り号最大の隠し玉*1 この小説の持つ「不穏さ」というものはいったい凡百の敵する所ではない 読み進め状況が明らか…

眠り号:イレーン・コールマンの失踪 可愛い子/歌

イレーン・コールマンの失踪 スティーヴン・ミルハウザー 訳柴田元幸 あらすじ。夏、イレーン・コールマンという若い女性が失踪した。自宅で。ドアも窓も鍵がかかっておりその鍵は宅内に置かれていた。町の人々はさまざまに事件を話題にする。捜査は行き詰る…

眠り号:事務室 四月‐五月パーマ

事務室 川上弘美 連載「このあたりの人たち」2 おにいさん。33歳で死去。絵描き 来た!仕掛けてきやがった。素晴らしい。 なるほどこの路線で行くのか。 この作家の題材選びのセンスは異常 「アゲパンおいしいです」 「他の作品が読みたいか?」俺「はい…

眠り号:ゼロヴィル 「血液と石鹸」より MASAKO氏イラスト

ゼロヴィル スティーヴ・エリクソン 訳:柴田元幸 小説です。あ、Xのアーチのひとか。ファック。 ところで前述の眠り文学50選のなかに同作者同名作品の紹介があるのだが、内容が全然違う。あれ???*1 連作短編とかなのか、長編の一部を抜粋したものなの…

眠り号:眠り文学50選 今日、今夜 眠い町

眠り文学50選 小澤英実・大和田俊之・都甲幸治・柴田元幸の四氏が選者 なんと濃いセレクション なんだこいつら化け物か 気になる作品ばかりでまいった もちろん既読などいくつもない ここのお勧め読むだけで俺なら1年かかるね間違いない リップ・ヴァン・ウ…

眠り号 表紙 眠り課

再度全感想やるとしんどいのでぼちぼち 表紙 むらさきが強いのになぜか素敵 ふしぎー 眠っているのは誰(何)か? 柴田元幸きたむらさとし喜多村紀 鼎談 たくさんの絵に対する言及があった。俺は絵画をしらないので興味深かった アメリカ・寂しさ。スーパー…

野球号全感想まとめ

モンキー ビジネス2008 Spring vol.1 野球号作者: 柴田元幸出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2008/04/18メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 78回この商品を含むブログ (86件) を見る 野球号掲載作品について 表紙裏表紙等 モンキービジネ…

野球号全感想:ハルムスの世界

作者:ダニイル・ハルムス 訳:増本浩子+ヴァレリー・グレチュコ 目次には「ひとりの男がいた ほか」 ハルムスの四つの短い作品が並んだもの 「ひとりの男がいた」 あらすじ。男の頭にレンガが落ちてくる 「関係」 あらすじ。彼らは路面電車に乗っていまし…

野球号全感想:猿の仕事、本号の執筆者、奥付 ほか

猿の仕事 本雑誌の編集長・柴田元幸さんの編集後記です 「monkey bussinessは、文芸誌」 「猿=私、柴田、と思っていただいて結構」 「私柴田は毎回、作品二本翻訳する。一本は現代、一本は古典」 以下、野球号の諸作品について説明など 投稿作品募集につい…

野球号全感想:怪物たち

作者:古川日出男 http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%8F%A4%E5%B7%9D%E6%97%A5%E5%87%BA%E7%94%B7 「Fiction」とのこと あらすじ。怪物が目覚めた。銀座。渋谷でもうひとりの怪物を見つけた。決闘。 感想。銀のプレートに刻まれたようなお話で…

第七官界彷徨感想:「小宇宙の究極とはセブンセンシズなのです」

尾崎翠 (ちくま日本文学 4)作者: 尾崎翠出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/11/20メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 48回この商品を含むブログ (61件) を見る感想。第七官界にひびけ恋のうた*1 おかしな小説である 歯車のかみ合ってない ボタンを掛け違…

野球号全感想:「第七官界彷徨」&「第七官界で、命がけで遊ぶ」

第七官界彷徨(抄) 作者:尾崎翠 「Monkey Classics: Japan」とのこと (抄)とあるのは小説の冒頭部分のみの収録のため 初出:1931年(昭和六年)六月 あらすじ。赤毛の娘。第七官にひびくような詩を書きたい。第七官が何か知らないけど。 第七官界で、命…

野球号全感想:書写人バートルビー

「書写人バートルビー――ウォール街の物語」("Bartleby,the Scrivener:A Atory og Wall-street" 1853年発表) 作者:ハーマン・メルヴィル 訳:柴田元幸 ハーマン・メルヴィル - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%…

野球号全感想:ブーゲンビリア

作者:バリー・ユアグロー 訳:柴田元幸 「Gangster Fables 1」とのこと。ギャングスターの寓話。 あらすじ。やくざ者が暑い土地に休暇で訪れる。地元の組織とコンタクトをとるも小指を「没収」されて逃げ帰る。仲間5人を呼び襲撃を仕掛ける。全員「没収」。…

野球号全感想:流刑地にて

原作:フランツ・カフカ 構成作画:西岡兄妹 訳:池内紀 カフカの小説の漫画化です あらすじ。流刑地。旅人が訪れる。判決を実行する機械。機械を作成したのは前司令官。正義をなせ。前司令官の墓。必ずや復活する。信ぜよ。 原作は未読であるので一応流れを…

野球号全感想:二月−三月 分数アパート

筆者岸本佐知子 「あかずの日記 1」とのこと あらすじ。ワタシの2月、3月分の日記。 わずかに知性・理性の臭みがしますがご愛敬 翻訳家ワタシの幻想な日々雑記でございます ひとつめ。 ワタシという視界 両の眼の前方120度ほどがワタシノセカイ これがにん…

野球号全感想:カニとカニンコ

作者:小野正嗣 「浦ばなし1」とのこと。連載か。 あらすじ。猿の親子 感想。凡庸だなぁ… 非常に申し訳ないが一度しか読んでない。 退屈で読んでられなくて。苦痛でした。 言葉の選択連結飛躍にセンスも恐怖も引きずり込まれる感覚等何も感じない。 ただ言…

野球号全感想:血

作者:シェリー・ジャクソン 訳:柴田元幸 原題「Blood」 Monkey Contemporaries とのこと あらすじ。月に一度大地は血を流す。ロンドン。血の雲雀と呼ばれる女性たちはその大量の経血を処理する専門職。しかし機械化などによりいまや過去の職業となりつつあ…

野球号全感想:にわとり地獄

「このあたりの人たち1」とのこと。連載か 筆者川上弘美 要約。近所のおじさんについて。モンブランがおいしい。 にわとり地獄。強いのが、弱いのをつつく。義眼をのせた右手を突き出し怖がらせる。ときどきにわとりを払ったり追いかけたりしていじめる。一…

野球号全感想:僕はブラックソックスを覚えている

筆者:ジェームズ・T・ファレル 訳者:藤井光 原題"I Remember the Black Sox" 要約 1919年シカゴ。ファレル少年は地元の野球チーム・ホワイトソックスをこよなく愛していた。 その年のワールドシリーズ、相手は格下チーム。ところがホワイトソックスは敗退…

野球号全感想:Writers on Baseball ――オースター、ノーマン、ファレル

エッセー。著者柴田元幸 要約 柴田氏、作家ポール・オースターに日本人大リーガーたちについて聞く 作家ハワード・ノーマンがおくの細道追体験旅行に来日するということで、巨人対横浜の試合を一緒に見に行く ノーマン先生横浜スタジアムやウグイス嬢に興奮 …