眠り号:ゼロヴィル 「血液と石鹸」より MASAKO氏イラスト

  • ゼロヴィル
    • ティーヴ・エリクソン 訳:柴田元幸
    • 小説です。あ、Xのアーチのひとか。ファック。
    • ところで前述の眠り文学50選のなかに同作者同名作品の紹介があるのだが、内容が全然違う。あれ???*1
    • 連作短編とかなのか、長編の一部を抜粋したものなのか…まぁいいや。
    • あらすじ。男は気付く、あらゆる映画のひとコマ(1フレーム)に扉が紛れ込んでいることに。男はその事実にとりつかれあらゆる映画から扉が映っているフレームを抜き出し繋げる。完成したとき扉は開き男は
    • 偏執的に映画の映画の映画の情報が書かれている小説です。
    • 登場する映画群がすべて実在するかは俺は知りません
    • んー映画のための映画といえばニュー・シネマ・パラダイスが思い出されます。そこに溢れていたのは映画への愛情でした。
    • ところがこの映画のための小説に溢れているのは衝動的な狂気です。
    • ラストも、ロマンティックなSFマインドならばべたべたに描きそうなんだけど*2、この小説の読後感は恐怖と戦慄、わずかな悲しみ。
    • 踏み外した男への容赦のないまなざし。
    • ああすべての物語がハッピーエンドならよかったのに
    • 「他の作品が読みたいか?」俺「いいえ。殺伐は吉野家で充分です」
  • 「血液と石鹸」より
    • リン・ディン 訳:柴田元幸
    • 08年9月刊行予定の短編集「血液と石鹸」より三篇「キーワード」「自殺か?他殺か?」「パルミジャーノ・チーズ」
    • 政府は感嘆符をつけることを義務付ける。隣人の英語学習法。夫婦の死。
    • 前二編は目的に対する、いかれた手段が描かれる。残り一編は藪の中系。
    • これだけではなんともいえないけれど、正直ぴんとこなかった。漠然と「いまの俺は必要としていない」物語のように感じた。
    • 「他の作品が読みたいか?」俺「いいえ。でも詩を書いているならちょっと読んでみたい」
  • MASAKO氏イラスト
    • 5枚の油絵? 「MY HOME」、「WORK」、「WHAT IS A THING IMPORTANT FOR YOU?」×2、「LIFE」
    • 屋内の夫婦。タイプライター。皿を持つ女性。椅子に座りこちらをじっとみる男。食事中?の男。
    • 俺は絵がわからないのでコメントに困る。
    • 迫力のあるそのくせ静かな静かな絵。音が無い。
    • 「他の作品が見たいか?」俺「タダなら」

*1:ちなみにそちらは読んでみたいあらすじでした

*2:それが俺は大好きだ!