Vol.3サリンジャー号感想 後半5編

ディンギー

  • 評価 ○
  • あらすじ。母子の会話。
    • これは心地よい。穏やかにコミュニケーションがとられる。
    • お母さんは息子を最大限尊重している。いいなぁ。
    • そうだ子どもは誇り高いのだ。怒るのだ。ちいさな全身で異議を唱えるのだ。
    • ちなみにお母さんは旧姓グラースだそうなのでグラースの一族らしい。
    • ウェブ「伯父」さんシーモア「伯父」さんといっているので、母親はその妹らしい。ふむ。

エズメに――愛と悲惨をこめて

  • 評価 ◎
  • あらすじ。
    • 主人公Xはイングランドのデヴォンの教会で聖歌隊の一員の少女を見る。教会を出、雨の中赤十字の娯楽室に入る。例の少女とその弟、家庭教師の三人が入室し、Xに気づいた少女は同席する。会話。弟との会話。Dデーのあと、伍長と会話。小包を受け取り手紙を読む。送り主は少女エズメであった。
    • うーん凄い。エズメの可愛さは異常。
    • 「機能万全のまま帰ってきますように」。輸送途中で割れた父親の腕時計。
    • いつだって望みがあるのさ

可憐なる口もと 緑なる君が瞳

  • 評価 ○
  • あらすじ。ふたりの弁護士が夜中電話で会話する。電話の弁護士は妻がまだ帰ってこないという。なだめる主人公。その部屋には情事のあとの女性がひとりいる。電話を切り困っていると再び電話「妻が帰ってきた」愕然とする主人公。
    • これは…え?どういうこと??
    • 主人公が寝た女性は友達の妻ってことでいいのかな?そうとしか読めないのだが。
    • 帰ってきた?ミステリー?SF?なにを表現したいのかさっぱりだが、
    • なぜかこころに突き刺さる

ド・ドーミエ=スミスの青の時代

  • 評価 △
  • あらすじ。主人公の美大生が通信制美術学校の講師におさまる。通信制なので生徒は遠隔地から課題や自由な絵を学校に送り、主人公達はそれを添削しアドバイスを添える仕事。箸にも棒にもひっかからない生徒達の中ただひとり素晴らしい才能を感じる。それは教会のシスターらしい。彼女の絵にほれ込んだ主人公はあれこれ妄想しながら長文の手紙を書く。来た返事には教会の都合で退学したいとの内容。動揺する主人公。返信を書き上げ投函を迷い止め、神秘体験をする。
    • 青の時代というとピカソの初期か。
    • ラストの神秘体験はまったくわからん。ていうかどう捉えたらいいんだこの小説。
    • すまん、パス!

テディ

  • 評価 △
  • あらすじ。船内。少年は青年と会話する。立ち去る少年。青年が意を決して追いかけると少年の妹の叫び声が聞こえた
    • 俺はこれを小説と認定することを拒否する。
    • コラム・エッセーの類だと思う。
    • そして俺はこのメッセージに怒りを覚える。
    • それまでの子ども達のそれとは違い、悪い意味でこどもっぽい憧れに過ぎず
    • 魂の叫びがない。
    • いっそのことリチャード・バックまでいくと清々しいのだが
    • たぶんサリンジャーはここに書いたことを、信じていない
    • ただ「アメリカ」から逃避しただけだ

あなたのために歌うのが
これ程怖いものだとは