ハルムスの世界online only 「なぜ皆が私のことを天才だと思うのか」

新作がうpされていたので読む。
ふむ短いものだ。以前書き散らした雑文をおもいだした。


あとハルムス入門も第6回が更新された模様。

当時児童文学は、社会主義リアリズムの規範から逸脱した芸術家たちが細々とでも活動し続けることのできる数少ないジャンルのひとつだった。

もうひとつの理由は、前衛芸術と子どもの感性との親近性である。

つまり、ナンセンスな話を書くのではなく、階級闘争を題材にしろと言うのだ。1931年にハルムスは他の芸術家たちとともに、子どもたちに「反ソヴィエト的」な影響を与えた罪で逮捕される。

息をするように不条理・ナンセンスがあふれ出る作家など…いそうだけど、まぁ、あまり多くはないとおもう。星新一も執筆時の状態を伝聞形で「搾り出されからっぽになった脳みそにさらに何本も錐を打ち込むようにしてアイデアを捜し求める*1」と表現していたと記憶している。職業作家とはゲに恐ろしい商売である。
俺はどちらかというと緻密に論理で構築された文章に快楽を感じる傾向にあるように思う。理解できてるかはともかく。
一方でハルムスや、とんがった時の人志松本、清順おじいちゃんのこころ斜め15度を駆け抜ける作品を見ると目が潰れる(褒め言葉)。
これもまた快楽である。
宇宙が広すぎ完璧すぎて笑ってしまうのも
俺の狭い世界観が崩壊の危機を迎えて笑ってしまうのも
等しく防御反応なのであろう。

*1:しかも思いついたアイデアの大半は使いものにならない…ガクガクブルブル