眠り号:悟浄歎異 希望なき世で夢をみる
悟浄歎異――沙門悟浄の手記――
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- 中島敦が人気があるのは、文学や小説を読むひと達が、文学や小説を好きだからなんだろうなぁと思います。
- 中島敦の人気は厳密に言うと「文学・小説をたくさん読むメンタリティの人間に共感を呼び結果人気がある(様に見える)」ということじゃないか、とか*1
- 氏の文学は(ある一定の傾向の)異端者を描く
- vipあたりで「○○が好きな俺は異端」とか嘯いてる俺って変わり者じゃなくてな
- 自称「生き難い」ひとたち…あ、同じようなもんかw
- あほが生き易いにんげんなんてどこにいンだよ
- 話を戻すが、主人公さごじょうさんは例のドクロ首に下げた河童さんである
- 中島敦版悟空道。いや、逆だ失敬。
- さごじょうさんはぐじぐじ考える性質で、そんな自分が大嫌い
- 彼は爛漫で溌剌な悟空を尊敬している。何かを学び取ろうと懸命だ。
- 彼は欲望に忠実で美味いもの美しいものをこよなく愛する猪八戒をしり軽蔑することを止めた。
- 彼は弱く無防備であるのにくじけることの無い三蔵法師の「強さ」を敬愛する。
- 感想。そう腐るもんじゃない。ひとを素直に敬うあなたはなかなか悪くないぜ。
- 「他の作品が読みたいか?」俺「さぁねぇ。読もうと思えば読めたのにこれまで俺は多くを読んでいない。これが事実。
- その文章は格調高く真似る事は出来ない。その思索は深く容赦なく真似る事は出来ない。共感は慰めであるけれど今俺にそれは必要ではない」
希望なき世で夢をみる
- 栗田有起 上記小説に対して自由に筆を振るったものです。
- 概要。夢見ること。生は空。夢は自由だ。
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- 感想。俺はこういう感想が読みたいわけではない。
- 中島の文学の出発点に通低するのは「自己への足掻き」であり要するに(ねじれた)自己愛だ。
- 弟子、李陵でそれを振り切りはばたかんとしたか。惜しい才である。
覚悟とは
苦痛を回避しようとする生物の本能さえ凌駕する魂のことである
*1:新聞購読者に対して「新聞を読みますか?」「新聞はなくてはならないメディアですか?」とアンケートしているようなもの