雑記

一年前NBonlineで連載されていた高橋良輔監督のボトムズ流仕事術であるが、
その続編がこの夏から始まっている。現在第7回。
いやあ相変わらず面白いことこの上ない

「この連中はすごい。天才だ。俺にはこの連中と伍して仕事をする才能がない」 。そうそうたる才能の中に置かれ、敗北感に打ちのめされてから17年も燻り続けた男に、訪れた、復活の転機とは?

僕は「ゼロテスター」(1973年)が初監督だったんですけど、
(中略)
その当時、途中から「宇宙戦艦ヤマト」(74年)が放送され始めて。

高橋 そうなんです、「ヤマト」に撃沈、実はその後にもう1発、「サイボーグ009(新)」(79年)を監督したときには、「機動戦士ガンダム」(79年)に撃沈されてます。

最悪の二連敗である。もう笑うしかない。
ちなみにさらっと流しているが

作り手としてあのすごさが分からないようだったら、それは勝ち負けどころじゃなくて、監督としてどうしようもないでしょう、きっと。

の発言もなかなか凄い。
「しぶとく生き残れ!」の檄がこころに沁みるぜ


それにしても…


1970年代の日本SF界に山田正紀という怪物新人が現われた時
その作品に触れた同年代のSF作家志望者たちが
一斉に作家を諦め筆を折ったという伝説がある。
無理もない。もっともその山田正紀も長い間小説一本で食えなかったというから恐ろしい
同時期にデビューしたのは
これまた「大変だ、奴の本棚にはSFが一冊もない!」という伝説を残した
かんべむさしくらいだ。*1


俺と同世代というと
たとえば舞城王太郎伊藤計劃円城塔森見登美彦
無理無理無理なにをどうやっても正面からやって勝てるわけがない*2
文学方面なら芥川的に諏訪哲史伊藤たかみ中村文則モブ・ノリオ川上未映子などなどか
もう漫画家なんかに至っては列挙するのも馬鹿らしい
俺は現在物語を紡ぐことに興味を持っていないとはいえ
「単に面白い文章」が、すでに、書けてない。
むふーん
まぁ
やりようはあるだろう
俺のやり方を、俺が信じなくてどうする
正しかったかどうか、答えは
あと50年くらい経てばわかる。
なんにせよ努力していないのだから
結果がついてこなくて当然である。

*1:西のかんべむさし、東の山田正紀といわれる

*2:読んでないけど!