可視性と論理性に逃げ込んだ世代

変態毎日VSネット住人つまりねらーの図式は途切れるようで途切れない
多くの論考もなされているようだし
騒動自体にあまり首を突っ込む気はないが
このエントリーにちょいと言及してみよう

佐々木氏エントリー概要

これは「毎日の対応がなぜ、どこが、どのように失敗だったか」を説明したものです。

同社の上層部の人と話す機会があった。このとき私*1は、次のように話した。


 ――マスメディアとインターネットの対立は、団塊の世代をはじめとする中高年と、30代のロストジェネレーション世代を中心とした若者層の世代間対立という背景事情を持っている。

なんと毎日で舵を取っている方たちは、
なぜネットの人間の神経を逆なでしているのかを
まったく理解できていないそうです。
個人的にはその理解できない理由は
彼らが社会人でおとなでおまけに
大組織の舵を取るまで上り詰めるまでに必然的に清濁併せ呑んで「これた」人間だからだろうなぁとか
自社と業界の流儀しか知らない「世間知らず」。
既存メディアVS新興メディア じゃありませんよと*2
就職が決まって髪を切ってきた時すっかり「自分たちのやり方」を諦め捨て去った皆さんに
21世紀からのプレゼント


で、結果的にこれが世代間対立だと指摘できても
どうしてこのふたつの世代は対立せざるを得なかったのだろう?
それはこのように説明されています。

ネットの言論空間で最も重要視されるのは、可視性と論理性である。つまりものごとのプロセスをきちんと開示すること、そしてその上できちんと無理なくロジックを積み上げていくような議論が求められている。

ネット上で
立場も知識量も人間性も地域も
何もかもが雑多でカオスな
ラベルをはがされた一個のにんげんとして対峙し会ったとき
ひとの持つ「合理性」「論理性」を共通言語としたとして
なんの不思議があるだろう*3
理想論? 左様理想論が嘲笑の対象になるのは
通用しなかったからだ
通用すれば、いいのだ

「ネットの連中」より

ネットの連中は黙殺しろ。

誰だよそれw
国を持たないユダヤ人の定義が「ユダヤ教を信じるひとびと」であったように
どこにも実在しない祖国「ネット」の連中とは何者か
なぜ
まつろわぬ世代は
彼らは
俺たちは
ネットに逃げ込んだのか
「可視性と論理性」に「逃げ込んだのか」?


どうして世のなかがろくでもないか
その理由を
誰も教えてくれなかったからだ!


もちろんネットにだって答えはなかったし、
誰も知らなかった
だから
お互いが知っていることを教えあってきた
インターネットとは
それが出来る「場」だった
ガキ同士が精一杯
一文の得にもならないのに
間違っても偏ってもいるだろうよ
でも知ってるか 松下村塾吉田松陰
三十歳で死んだんだぜ


「あの時」と違うのは
黒船に象徴される「目指すべき国家(像)」が
いまだ地上に存在しない点だ*4
世のなかが変わる時
正義も悪もないに決まっている
誰が明治政府を「正義の集団」だなんて信じているものか
短所を治そうとして長所まで潰し別の皺寄せが発生する。当然だ。
時間だってトータル数十年かかると見ていいだろう*5
それでも、声は上がった。


維新の志士達は
そもそもがクズどもの集まりだった*6
いつでもそうだ
「要らない」といわれたのだ
そのほとんどがくだらない最期を遂げた
ばかなやつだと蔑まれ
ばかなやつだったと蔑まれたろう


笑うな

*1:佐々木俊尚さん

*2:俺まんたんweb大好きだしー

*3:2ちゃん用語は現代の「吉原言葉」だという話があったかな

*4:良くも悪くも

*5:「スタート」をどこに置くかにもよるけど。ネットも携帯も普及してそろそろ10年は経つ

*6:彼らの多くは「高校や大学などの学校及び予備校・専修学校などに通学しておらず、配偶者のいない独身者であり、ふだん収入を伴う仕事をしていない15歳以上 34歳以下の個人である」