谷崎潤一郎春琴抄 TANIZAKI MY LOVE 谷崎潤一郎メモリアル2015
事前
俺は春琴抄という小説を読んでいなかった。
先日メールの返信に気が付き慌てて返したら参加する事になったのでこれまた慌てて夜嫁さんと本屋さんへ向かった。俺は本を探してうろうろした。嫁さんが即座に見つけてくれた。
- 作者: 谷崎潤一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1951/02/02
- メディア: 文庫
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開場寸前、数ページ残して読みきれなかった。
しかしとても面白い小説だった。
改行と句読点が極端に少ない文体、絢爛な描写、異様な登場人物心理、複雑な入れ子構造と変化球揃いに見えて、新鮮な読み味に平易な語り口、特に後半は流暢でとても読みやすい。驚きである。
俺はきっとこの機会がなければ春琴抄を読むことは無かっただろう。感謝である。
TANIZAKI MY LOVE 谷崎潤一郎メモリアル2015
この日は天気が悪く冬に逆戻りし雪が降った。嫁さんは体調を崩した。夕方外出不可と連絡があった。
イベントが始まり三人の作家が思い思いに谷崎潤一郎や春琴抄について語った。鋭い分析解説あり不快感と絶賛とが入り混じった奇妙な独白あり。
俺は萌え豚に手を打ち音楽的リズム感に感嘆し女性観に苦笑した。
俺はぼさぼさのにいちゃんを面白い人でどうやらいい人だと感じた。俺は蝶ネクタイのおっさんをどうやら面白い人で変な人だと感じた。最近危険な人が多かったのでやあいい人たちに囲まれててよかったなと思った。
タバコを吸って席に戻ろうとしたら居たので礼をいい奥さんはと言うのですまない体調不良でと答えた。俺は嫁さんから会えたら宜しく伝えてちょんまげぷりん!とメール来てたのを思い出してよろしくと言っていたと伝えた。
後半は蝶ネクタイの人とアイドルが独特な読書論を展開していてこちらもたいそう面白かった。そうですか犬派ですかと残念そうだったのでその本は買おうとメモを取った。
- 作者: 谷崎潤一郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/07/23
- メディア: 文庫
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事後
俺は閉会後残りの数ページを読んだ。それから本を買いビルを出て地下鉄に向かった。仕事の疲れは吹き飛び足は軽く心は踊った。そのため俺は自分が機嫌がいいことに気付いた。
お招き頂きありがとうございました。