サリンジャー死去:「俺はマラカイ・コンスタントを愛す、なぜならば…」

柴田元幸・東京大大学院教授は「意識過剰で居心地が悪く、大人になるのが嫌という若者像を『ライ麦畑』が初めて描いた」と功績を説明。その訃報(ふほう)に「隠とん生活で、文学的には死んだと思っていたが、生物学的な死が追いついた気がする」と語った。

サリンジャーに思い入れがない。これはある意味コンプレックスである。
繊細で・純粋で・真摯で
およそ文系が憧れる要素を俺は持っていないということだろう。
だが何より、俺はサリンジャーの小説に、まさにあってはならないはずの「嘘」を感じた。

彼がキャッチするのは彼だけだ。