Vol.4感想 死者の妻たち 偽紫田舎源氏―こたつ向け読書案内

死者の妻たち

  • ナサニエル・ホーソーン 柴田元幸
  • あらすじ。ある兄弟の妻ふたり。彼女達はいま家の中で悲しみにくれている。夫である軍人と船乗りの悲報が相次いで届けられたのだ。夕食の後寝室に入る二人。夜半、義姉はノックの音で目が覚め、実は夫の軍人が死んでいないことを知らされる。狂喜する妻。義妹に知らせようとして思いとどまり寝る。そのあと義妹はノックの音に起こされ夫である船乗りが実は死んでいないことを知られされる。狂喜する妻。早速義姉に知らせようとして思いとどまる。義姉の幸せな寝顔を見てきっと幸福な夢を見ているのだろうと涙する義妹。冷たい涙は義姉に零れ落ち彼女は目を覚ます。

感想。なぜだかわからんが名作だ。
ひとのこころはわからないし誰かを思いやってもまったく的外れなのかもしれない。現実は容赦ないし同時にドラマティックなこともある。一寸先は闇かもしれないが光かもしれないのね。義姉妹に祝福あれ。

偽紫田舎源氏――こたつ向け読書案内

  • マイケル・エメリック
  • 概要。偽紫田舎源氏は素晴らしい作品だよ。ぜひ読もう

この手馴れて巧みな作品案内にすっかりそそられたワタクシ。魅力的な絵物語を縦横無尽博覧強記に輝かせる筆の冴え、深い造詣。一説を抜き出し絵の解説と文章の対比を解釈して見せ、江戸の作家の高度な技法をさらりと紹介、漱石長谷川時雨を持ち出し鮮やかに読み手を惹きつける。
うーんお美事!!