植木等死去:俺はこの世で一番無責任と言われた男
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俺は。
ケツを掘られたにんげんが何人か居る。植木等。ヴォネガット。山田正紀。
死ぬのか。ひとは死ぬのか。
ふざけやがってふざけやがってふざけやがってこの野郎。
ガキの頃音楽をひとりで聞いていた。俺が好きな音楽を聴きながら小説を書いていた。
長じて先輩達にどんな音楽を聴くか聞かれてCDを見せると。
クレージーキャッツとブルーハーツ。
その組み合わせはねぇだろうと言われてそういえばなんかおかしい事に気がついたが。
俺の中でこの二組の音楽は同じだった。奴等は怒っていた。優しかった。
人生で大事なことはタイミングにC調に無責任
俺は今ひとが死ぬことに怒り狂っている。悔しゅうてならぬ。
彼は正統派の歌手になりたかったという。笑いを生み出し評価されることを納得していなかったともいう。
それでも俺たちの前にでるときは底抜けに明るい色悪だった。生きることがままならないことをよく知っているひとだったと思う。
俺は神経質なガキでちょっとしたことで傷ついて落ち込んでくよくよくよくよ思い悩んでいた。荘子とクレージーキャッツのお陰でその頃を凌ぎきった。長じてずいぶん図太くなったが植木等は俺の太陽だったよ。
やまない雨はないじゃない。夜もいつか明ける。だが陽もまた沈む。俺はそれが許せない。
見ろよ青い空白い雲
なんともならねぇよ。ちくしょう。