歩く

キンカ堂を後にして 気持ちのいい夜だったので 少し歩くことにした
嫁さんとふたりお腹いっぱいで体がおもーいとてくてく
地下鉄二駅くらいを目処に夜道を歩く
先日あるはずのファミレスが見付からなかったと嫁さん
なんとまあと答えつつ池袋を出る
二車線の道路 街路樹
交差点とブックオフあたりで探すのを止めた
如何にも元ファミレス的な構えの店があったので たぶんそれだろう 近くのカレー屋は元気に営業している
「そうだ外人の話をしたねこの辺で」
ああゲストに来たのは誰でしょう?と俺がクイズを出した辺り
夫婦であれは意外なゲストだったと頷きあう
一駅目を華麗にスルー
こなれてきたお腹をさすりながら我々はまだいけると足を踏み出す
自販機の品揃えを見るのが好きだ
知らない道のあまり見かけない自販機は必ずチェックしてしまう
嫁さんが「飲む?」と小銭をくれる
腹も出るわけだ
進むほど商店は減り道路は広くなる
あの看板面白いと指を指す
このラーメン屋開いてるの初めて見たと驚く
急激な下り坂が現れふたり困惑した
もしかすると駅に向かってないかも
まぁいいかと手をつないだまま進む
ほどなく目的の駅に到着
嫁さんがあれと指さす
さっきの看板 てっきり銭湯かと思ったらスーパーだった
この店名はないわと嫁さんと笑う
電車に乗って地元の駅に到着
あんなに歩いたのに電車代同じなんだと残念そうな嫁さん
でも楽しかったじゃない