Vol.5感想:黒い空間 雨の音 屋上霊園

黒い空間 雨の音

感想。少女は作者です。大変きついことを言うようですが駄作です*1


やけに素人くさいと思ったら、猿の仕事on the webに「レギュラー陣に加えて、新人作家COMES IN A BOXの作品なども掲載します。」とあるので新人のようです。
ですから気を取り直して幾分割り引いた評価をしようと思ったんですが無理でした。若干文章は上手ですがとりえはそれだけ。
いっそのこと感想を書かないで穏便にすまそうかと迷ったほどです。
しかし俺のような間抜けの印象などより、柴田元幸主宰のモンキービジネスという雑誌に掲載された、これ以上の高い評価があるでしょうか?
次回作に期待します。
もし次作も開始数行で読む気が失せるような薄っぺらく自己愛に満ち満ちた代物であったなら以後俺は二度と読みませんし言及もしません。

屋上霊園

  • 古川日出男
  • Fiction 小説です
  • あらすじ。主人公は墓地を進む。相棒の鳳凰があれこれガイドしてくれる。目指すは作家の墓。

感想。これはいい。おもしろい。


ちくちくと読み手を刺激するガジェットが散りばめられておりラストも切ない。
今回の高評価はつまり「俺の好み」だということです。
もちろんその基礎になっているのは文章力、世界観の構築・描写、話しの展開、奇想、やりとりなどが及第点以上の水準にあるからですが。


それにしても古川日出男氏はVol3.5以外すべて登場か。これで四作目。
俺個人はとりたてて買って読みたいとは思わないが、ファンがいるのはおおいにうなづける作家だと思う。

*1:ま、誰かが言わないとな