わたくし率イン歯ー、または世界感想:「女将を呼べ!この料理を作ったのは誰だ」
- 作者: 川上未映子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/26
- メディア: 単行本
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感想。美味しかった。でももう一声。
あらすじ。
出だし軽やかな幕開け。
わたしは歯に決めた宣言。
急増する言葉上昇する水位
奔流に溺れそう
岸に上がって一息深呼吸おおのしんどい
息を止めきつく目を閉じ飛び込み潜水
三年子31歳
背後から三年子の叫び「もう知らんで!」
主人公のターン主語の秘密甘やかな秘密の共有わたしとあなた熱弁ヒートアップ
青木彼女のターン鉄の常識クールダウン哲学はなんの意味があるの氷点下神よここは恐ろしい土地です
奥歯を抜くわたし痛み過去断片flashback
第弐拾五話「終わる世界」
三人称で幕。*1
選りすぐった素材に風変わりな調理。
哲学のスパイス、エロスの甘味、生の苦味、悪意の隠し味、狂気仕立て。
ちょっと後味悪かったけど、舌鼓を打ちました。
おかわり食べたい。
もちろん違う料理を。
粉砕ミキサー濃厚闇ミックスジュース。
真正面から怒涛
ずぶ濡れてしかし洪水過ぎ去ってみれば肌に感触が残るのみ。
何か俺に食い込んだろうか。
浸透したろうか。
将棋盤に両陣営駒は揃った。
そこで終わってしまった。
駒が並んで始まらない将棋。
始まらない対話。
拒絶・断絶が主のように振舞う。
残念。
わたしともうひとりのわたし。*2
対立。
≠対話。
YesYesYes。
NoNoNo。
主張で隙間なく満ちた魂。
わたしの言葉はもうひとりのわたしに届かない
もうひとりのわたしの手紙もわたしに届かない。
「深刻なエゴの孤独」
祈れ
祈ろう