寝ずの番 感想

原作 : 中島らも
監督 : マキノ雅彦
橋鶴 : 長門裕之
志津子 : 富司純子
橋次 : 笹野高史
橋弥 : 岸部一徳
橋太 : 中井貴一
茂子 : 木村佳乃
もと鉄工所の社長 : 堺正章

この映画は「R−15」だそうです。
ひとが三人死にます。思い出話に花が咲きます。映画の大半が下ねたです。ちんぽおめこが飛び交います。おそそは説明が入りますが、それ以外にも関西系下ネタ単語・落語界の隠語がちらほら。だいたい文脈で見当が付くのでまぁ分かると思います。問題ありません。
文化庁がいくらか金を出しているようなので格調高いです。文芸作品です。


この映画は細かいエピソードの積み重ね形式です。
笑いのツボはひとそれぞれだ。くすりと笑えるものから爆笑までばらつきがあるだろう。
全体的に非常識不謹慎毒が強くて笑えない部分も少なくない。
死んだという悲しみ。悲しみの受容と乗り越え。哀惜、追憶。
落語家のさが。
落語家にさがなんてありはしないのだ。ただ落語家噺家にはスタイルがある。スタイルに殉じる者がプロフェッショナルを自負自認する。他者をあなたは素人でしょう洒落にならないと切って捨てる。
死をも茶化すのが義務である。
彼等彼女等は義務を果たす。歯を食いしばって義務を果たす。そのうち血が昇ってなにがなんだかわかんなくなってぐだぐだになるんだけれどもそういう商売である。


見よ、彼等彼女等は死んでも義務を果たす。恐れ入った。