映画『パシフィック・リム』感想:獲物を屠るイェーガー

ネタバレあり。注意。

監督 ギレルモ・デル・トロ


ベケット チャーリー・ハナム
森マコ 菊地凛子

あらすじ。海底から怪獣が出現した。各国開発の二人乗り決戦人型兵器がこれを迎え撃つ。


感想。怪獣とのファイトはよく出来てて当たり前。それよりも博士たちの謎解き大冒険を高く評価したい。なんだかんだで立ち回りだけで2時間以上は間が持たないもの。最後まで飽きることなく楽しめました。

終わる世界

本作の敵、怪獣は海底に位置する次元の裂け目からやってくる。とにかくやってくる。しかも続々と。
怪獣たちのクリーチャーっぷりがすごい。俺は特撮愛も怪獣愛も持ち合わせていないが、それでものけぞる奇怪な姿、いかれた頭部、みちみちいう口、絶望的な攻撃力、実に恐ろしい。

紅蓮の弓矢

諸国は怪獣に蹂躙された。黙って絶滅を待つか?否である。
タイプも武器も異なる巨大ロボ「イェーガー」は操縦者への負荷を分散させるため二人乗り。まず二人をシンクロさせしかるのち操縦。操縦中もシンクロに気を遣わねばならない。一歩間違えると暴走の危険をはらんだぶっそうな代物である。
スタイルは基本近接格闘。ヘリで運んでもらい、がっがっがと走り込んで拳でぶん殴る!

博士の異常な愛情

怪獣のサンプルに興奮する変態と数字数式を信仰する変態は香港のアンダーグラウンドで何をみるか?
怪獣の「正体」とは?暗黒街の顔役ハンニバルとは?
爆笑問題太田似のびっこ博士はいまにも総統に敬礼しそうでどきどき、怪獣にダイブしたイカレ眼鏡博士はメガネとるとけっこういけめんで卑怯。じつに卑怯。
そんななよなよのオタク博士たちが子犬のように震えながらがんばるぞ!

希望の未来へレディ・ゴー!!

ヒロインが美人じゃない、あくの強い顔つきで好感触。引き締まった身体に映えるアクション、非常に印象に残った。実は古参兵の司令官、親子の英雄、わきをかためる連中もいい味出してた。
敵地に突撃して原子炉を暴走させて間一髪帰還。王道だ。
いいのだ王道で。王者のようにオタクヘブンに凱旋せよパシフィック・リム