文章

ふと思った
俺の好みについて。
目的があって意志があって眼光の先に的が見据えられぎりりと引き絞られたような文章がある。それは読み手を射抜くだろう、素晴らしい文章だと思う。
でも俺は今それよりも
行き場を定めない文章、ブロードキャストのような文章、誰に宛ててもいない独り言、それが、ただ空に放たれた文章、打ち上げ花火のような、ひゅるひゅる一筋昇ってでも星の光が降り注ぐように、けっして攻め込むことなくしみ込み胸中に何か励起させる文章
届けるつもりのない投げっぱなしの文章が好き。