映画スティング感想:とどめの一撃!

  • YouTube - 「スティング」予告編


監督:ジョージ・ロイ・ヒル
ゴンドーフ:ポール・ニューマン
フッカー:ロバート・レッドフォード

感想。ゴンドーフがエロかっこいい。超一級品の娯楽映画。全項目トップレベルで、傑作とか何とか言う以前にとにかく見ておくべき古典の風格。


あらすじ。師匠を殺された。駆けだしペテン師の小僧は、その道の達人である師匠の友人たちとともにギャングのボスに復讐を画策する。二段構えの計画はしかしボスの異常な用心深さや予想外の邪魔者の介入で常に綱渡り。ご破算と紙一重息をのむ間一髪の連続。
そしてまさかの銃声がとどろくのだった。




エガちゃんこと江頭2:50の熱弁に釣り込まれて見た次第だがいやはやおもしろかった。

エロス

この映画に唯一の欠点があるとすれば美女が出てこない点である*1。ところがお色気担当は存在する。それがペテンの達人ゴンドーフ。
そのポール・ニューマン扮する伝説の詐欺師がエロい。口ひげでやせっぽっちなおっさんにもかかわらず、色気むんむん格上オーラぶんぶんでマジやばい。ランニングシャツ一丁姿でもかっこいい。ぱりっとスーツを着こなした日にはどんなほら話を持ちかけられても信用してしまいそう。

若さ

冷静沈着なゴンドーフと対照的な駆けだしのロバート・レッドフォードの小僧っぷり。激情型で野心家・自信家、若さにあふれた怖いもの知らず身の程知らず。どこかゴンドーフを意識したところのある独立独歩の気概。生年から数えると実はロバート・レッドフォードこの時30代後半のはずなのが信じられない危うさである。

BOSS

この強烈なふたりとその一味が狙う獲物はといえば、表向きは銀行家裏は泣く子もちびるギャングの大ボスだ。獲物だなんてとんでもない、眉一つ動かさず抹殺を指示するような冷酷さと誰も信用しない狡猾さをあわせもつ現役ばりばりの悪党である。その暴力と裏切りの裏世界を生き抜き牛耳る大立て者の殺気たるや凄まじいの一言。怒気をはらめば画面のこちら側の俺が土下座で許しを乞いそうな勢いである。しっぽを出さず身持ちも堅く計算高くとにかく隙がない。

Sting

でもやるのだ。徐々に罠にかかっていく高揚感と、おじゃんになりかねないトラブルのスリル。個性的な面々が織りなすコンゲーム。脚本話しの展開を支える演出音楽カメラワーク。お見事お見事とてもスローターハウス5の監督とは思えない素晴らしさ
俺と嫁さんは2時間釘付けでした。最後の最後の最後までブラボー。

*1:福本漫画といい女など不要!ということか