つかこうへい氏死去

あの、氏が劇作家であることくらいは知ってますが、その業績は何も知りません。俺は演劇を見ないもので、どれほど巨大な足跡を残したか知らないです。また、調べて知ってもきっとやっぱりどれだけ偉い人かわからないと思います。
あの、俺が氏を知っているのは只一点、子供の頃に読んだ広島に原爆を落とす日(角川文庫)の作者であることです。俺はこれを読んでびっくりしたのです。

広島に原爆を落とす日

広島に原爆を落とす日

広島に原爆を落としたのはアメリカ人です。これは事実です。
ですのでこの小説?戯曲?はまるっきりフィクションということになります。
俺はこの小説を読んで、作家は史実に基づいて壮大なフィクションを「書いて良い」ことを知ったのです。
今でもそうですが、創意工夫の苦手な俺にとって衝撃の読書体験とは星新一との出会いから常に、こういう小説を書いてもいいんだ!という「許可」でありました。
人間の情念は原子物理学に匹敵し歴史の真実も凌駕する。
つかこうへいさん ありがとうございました。