満足

30分遅れたら友が鬱鬱としていた。怒っているわけではなく疲労のようだ。反応が鈍い。夏バテかもしれぬと彼は言った。それは大変だ一休みしようとふたりで歩いて歩いたがいい場所がない。喫茶店待ち行列、ファミレスも待ち行列、西口に移動しそこも満員ここも一杯で東口に戻る。結局駅からずいぶん離れたファミレスの隅に落ち着く。友の瞳が虚ろだ
ドリンクバーとピザで回復した友と近況を交換し書店へ
いい機会だ。友が強く勧め続けるカズオ・イシグロ
モンキービジネスで知ったユアグローを一冊づつ
あと別の本を購入。
飯にはまだ早い。どうしようと聞いたらカラオケに行こうという。
俺と友は十数年の腐れ縁だが二人きりでカラオケ行ったことはない。お互い照れ屋なのだ。
受付にて一時間を宣言しちまちま歌を入れる
俺はせっかくだからニコニコ動画系をたくさん投入 これにまったく興味ない友はアニソン中心に攻めてくる
「もう一時間延長で!」テンション上がってきた二人は狂ったように入れては歌い入れては歌う。ダブルラリアット
焼き鳥屋で飲みつついろんな話をする。実に色々な話を。


終電近くホームで間近に見た彼の顔色はつやつやであった。