2007年2ちゃんねる閉鎖騒動:騒ぎは続くよそれなりに

この週末、いろんな意見が出たように思う。騒ぎを喜んでいる意見や2ch嫌悪は置くとして、

  • ドメイン差し押さえ」は法的理由によって出来ない乃至は困難
  • 回避策の模索
    • 仮差し押さえを申し立てた会社員の男性に申し立てを取り下げさせよう/取り下げてもらいたい
    • 金銭支払い、出廷の是非

あたりの意見があった様に思う。前者は2chには言及せず慎重に法律家の立場からの意見。後者は2ちゃん存続への積極的な意志の表明かつ具体案の提示だ。
俺の先日のエントリーは「2chには価値がある」という意見だった。価値があるから閉鎖しないで、というわけ。この意見は俺の本音であるけれども「価値」とやらが具体的に挙げられてない。国益に云々は未来に属するので証明不可能な「直感」だ。「いつか分かる時が来る」では話にならない。
俺の意見は言ってみれば囚人に対する嘆願書だ。「彼は罪を犯したが、こういう理由で罰を減じて(出来たら失くして)くれ」。


さて、俺は「2chにどこかしら魅力を感じている」。「どこかしら魅力を」と言う表現が苦しいところで、これが自分でもよくわからない。
今回の騒動に関して俺の気持ちは、「頼むから俺の好きな2chを閉鎖しないでください」という哀願だ。
「2ch閉鎖をしないでください」と思うから閉鎖につながる「ドメイン差し押さえ」を「やらないでください」と願う。ドメインが差し押さえられたり管理者がひろゆき以外になった場合、俺が感じているどこかしらある魅力が無くなってしまう確率が高い、という恐怖があるからだ。
故に「2ch閉鎖しないで」=「ドメイン差し押さえをやめて」にリンクする。


例えばドメイン差し押さえになったとしても2chは閉鎖しないかもしれない、管理人交代で形をつけるかもしれない。その時、俺は2ch存続を喜べるのか。
管理者ひろゆきについて。
俺はひろゆきがどういう人格であるかはしらない。興味もない。
現在まで興味があるのは2ちゃんねるに対して彼が内外に取る行動だけだ。それ以外の言動にも興味が無い。
俺個人としてはひろゆき2chに対する言動を「監視」しているつもりである。
そしてその監視の基準は俺が2chに対して感じている謎の「魅力」を減じる結果を生ずるか否か、である。
これまでの彼の2ch言動に対し、俺は概ね納得している。多少気になっても、まぁしょうがないかの範疇だと判断している。
もしひろゆきが、俺が感じている2ch魅力を失くす様な行動をとれば、俺はきっと「裏切られた」と思うに違いない。本人も知らずに裏切るもへちまも無いものだが、たぶんそう思う。俺は彼に理想を託している。それが仮想の信頼の正体だろう。俺は2ちゃんのチェックを止め、もしかしたら2ちゃんを潰すように尽力する事もありうる。
その点を踏まえると俺が勝手に感じている「2chの魅力」は、俺の人格の品性下劣で直視したくない部分に根ざしている可能性はある。


今回の件はZAKZAKによると「西村氏の異議申立期間もあるが、これまでと同様に出廷しない場合、早ければ再来週にも強制執行が始まる」そうである。
日本の現行法がそうである以上阻止する方法を俺は思いつかない。それこそドメインに対する仮差押強制執行が不法である証明がされたり、期間中に2chに債権をもつあらゆる個人団体企業等が同じ申請を一斉に起こした挙句に利害対立共倒れするとかでもない限り。


2ちゃんねるの不思議な魅力がなくならないといいなあと俺は思う。2chの価値が証明され認められるといいなあと思う。「あんた達は取り返しの付かない大変なことをしているぞ」と喉元まできているのを我慢している。


それはまぼろしだろうか。