ハチクロ9巻
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/07/14
- メディア: ペーパーバック
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森田先輩の過去とはぐみ嬢の事故である。過去話はまあどうでもよろしい。お兄さんにスポットライトが当たっていたので個人的に満足。兄弟とはつらいものか。親が片方に入れ込むのは「自然」だろうしな。
さて事故で浮き彫りにされるのははぐみ嬢の恋愛だ。惚れた腫れたで涙ぼろぼろながす可愛らしい恋が彼女とは無縁であることがはっきりします。例えば恋人(彼氏彼女)と、生活を共にする生涯の伴侶パートナーは、量的に、それからおそらく質的に違うもののように思う。ところが彼女の必要としているものはパートナーよりもさらに過酷な結びつき、戦友に近い。家庭の感触がまったくしない。
「天才はその才能のためにしか生きられない。周りをどんなに傷付けても」とは速水会長の言だったか。
難儀なものである。
童話が終りを迎えるに当たってお姫様は悪い魔法で深い眠りに付いた。井上雄彦ばりのリアルが妖精たちを襲う。
強いかどうかは不明だが、他のやり方を知らないのだ。
ハチミツは明らかになるのだろうか。
うまくいえないがいやな漫画なんだ。とくに9巻は内臓と足の裏がぞわぞわして。