映画麻雀放浪記:「そういう人はきっと、人間を失くすんでしょうなぁ」

「明日は雨かな」
というわけで、長門有希嬢が縁でDVDを視聴。十年ぶりくらいか。小説にいたってはうろ覚えー。

B00005HXX6麻雀放浪記
真田広之 大竹しのぶ 鹿賀丈史
角川エンタテインメント 2001-04-25

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製作:東映角川春樹事務所
監督:和田誠
坊や:真田広之
ドサ健:鹿賀丈史
上州虎:名古屋章
女衒の達:加藤弘一
出目徳:高品格
八代ゆき(オックスクラブのママ):加賀まりこ
まゆみ:大竹しのぶ

あらすじ。坊やの坊や哲が人間のクズの入り口でもたつく。


第一巻青春編の映像化である。
野獣死すべし」(「いい名前でしょ?リップ・バーン・ウィンクル…」)で注目を集めた鹿賀丈史、麻雀大好き加賀まりこを向こうに回して真田広之の地味なこと。
大半のシーンが呆然としているか押し黙っているかと言う主人公。まさに坊や。何を演っても大竹しのぶ大竹しのぶとともに強烈極まりない俳優陣に揉みくちゃにされるジェットコースタームービーである。
上州虎の負け犬っぷりとそれでもどっこい生きているしぶとさ。
女衒の達の比較的常識人さ(ていうか職についている男性は彼だけか?)とプロ意識。
出目徳のなんというんだろう老獪なんて綺麗な言葉じゃない怖さ。「帰ったら尻でも撫でてやるか」
女こどもはすっこんでろ。
正直、ですね、登場人物全員あまりにも俺と異質な生活原理のために理解不能であり、ましてや憧れなどあろうはずもない。
ぞっとする。
ほんの数十年前を想像できない己の貧困と受け入れられない弱さ。
安全圏で生きていたい。


4041459516麻雀放浪記(一) 青春編
阿佐田哲也
角川書店 2000

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「星も出てらぁ」