ハウマッチ

大橋巨泉のインタビュー。題名はキツい表現だが、最後にまとめで触れた位。大半は現在のテレビ番組の内容に苦言を呈している文章です。
以下概要。

  • 「インタヴュアー:なぜ、つまらなくなってしまったのでしょうか。」「大橋 1つの原因は、編集技術の大進歩です。僕がテレビにかかわり始めた1950年代後半から60年代は、編集というのはまず不可能だった。」
  • ところが、80年代に入ると、モニターを見ながら切れるようになった。それで、ディレクターはいいとこ取りをするようになったわけです。
  • 編集できるようになると、まずディレクターにメリットがある。彼らは自分の思うように、まるで映画監督のように番組を作れるわけですから。
  • 日本がやっているのがなぜつまらないかというと、タレントのアドリブで番組を作っているのに編集するからですよ。
  • 大橋 バラエティーと称する、わけの分からないものは日本だけだからね。外国では台本がきちんとあるシチュエーションコメディーと、ライブだけでしょう。
  • 大橋 消費されてもしょうがないぐらいの能力なのかな。単なるお笑いタレントというのは、落語とか漫才とかと違って芸がない。だからキャラクターを切り売りしているわけだ。
  • 大橋 番組は視聴者のデマンドでできるわけだから仕方ないでしょう。はっきり言ってしまうと、今の日本人の民度に合っているんでしょうね。
  • その裏文化を番組で表に出したわけですよ。
  • 大橋 視聴率という問題もあの頃と今では全然違う。今、1社提供番組なんて、ほとんどないでしょう。
  • でも、今はそうじゃないんだよ。4社も5社も6社もスポンサーに乗っているから、逆に数字しかなくなっちゃうんだ。
  • 大橋 その見方は、すごく皮相的だよ。(米国では)ビル・ゲイツもブッシュ家も、ニュースやスポーツ中継以外、テレビなんか見てませんよ。(日本も)勝ち組とか金持ちとかインテリがテレビを見なくなっただけなんですよ。
  • テレビを見ている暇があったらインターネットを見た方が、面白い話がたくさん出てくるよ。テレビは今に「貧困層の王様」になるはずです。

…うーむ。巨泉さん痩せたなあ。
いやそうじゃなくて。
テレビで編集って出来て当たり前だと思っていた。昔っから視聴率は宣託のようにありがたがられるものだと思っていた。そうともかぎらないかもしれないのだねえ。
おじいちゃんの昔話ためになりました。