外交

4845828979風雲児たち 幕末編 7 (7)
みなもと太郎
リイド社 2005-07-28

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6巻でペリー提督と小笠原諸島を巡って遣り合った幕府。
決め手は欧州で翻訳出版されていた(つまり国際的に認められた)、仙台藩士・林子平著「三国通覧図説」の輸入本。この翻訳出版にはシーボルトと大黒屋光太夫の遭難が直接絡むんだが既刊を参照のこと。
さて7巻ではロシアのプチャーチン北方領土の遣り取りである。双方当然自国の領土と主張するので最終的には物的証拠の示し合いになる。今回の決め手は最上徳内の領土宣言と役所設立(数十年前)。最上徳内は貧農の子で武士ですらないんだよね。当時の幕府が冷遇した人物たちの功績でいかに大きな国益を得ていることか。

他のイベントとしては安政地震反射炉全壊。tunamiに巻き込まれて船が大破するプチャーチン。一方土佐では坂本竜馬が師を得てもやもやした理想が少しづつ形を持ち始めた頃、今でも語り草になっている南海大地震が直撃。to be continued。

7巻は特に面白かった。派手な動きのある巻。しかしそのように見えて数人の人物にしか触れられていない。次巻以降は同時平行で今回触れられなかった十数人の風雲児たちに話が行く模様。