なんだったろうか、カムイ伝か忍法秘話のどれかか。
戦いでぼろぼろに負傷した犬だか狼がようやく逃れて自分の穴倉に篭ってじっとしているシーン。餌もとらない。とるだけの体力が残っていないから。僅かな全生命を回復にまわし、「自己の治癒力が足りなければ死ぬだけである」みたいな白土三平ナレーションが入る。
そのときの獣の目はすごいもので、ぎらぎらはしているけれど身体を治したいとか死んだらどうしようとかなくて。治って当然とかすら感じない。ただ待っている。死ぬか生きるかを待っている目。