兄貴と私

yhaaaa!

(略)
 『神狩り』で主人公を務めた若き天才学者・島津圭助が『2』にも登場するが、同一人物とは思えないほど惨めな老醜をさらしている。が、作者自身は、この島津老をいたく気に入っている。



 「10年後の自画像です。どんなに格好悪くても、悪戦苦闘しながら書いていく」。これからが本当の作家人生ですよ、と笑った。

わかってる、わかってるぞお。
俺は山田正紀を盲信する。これからも。
しかし、「賞に縁がなく、カネにも恵まれなかった。80年代の出版バブルのころは流して書く悪い癖を覚え、90年代はSF界内部でも『もう古い』と言われた」…ああ、これほどの男でもこんなに生きにくい。
作家志望を名乗る連中は意味が分かって嘯いているのだろうか。リーマンのひとつも楽々こなせるようでなければとても死ぬまで作家を張り続けられるとは思えないんだが。