新潟県中越地震

以下抜粋引用

…略…

道端でたき火をして暖を取っている住民らと、「頑張りましょう」と声をかけ合う。会社員の笹崎宏明さん(35)は「あと1カ月したら大雪が降ってくる。どう暮らせばいいんだろう」とつぶやいた。

…略…

午前4時。六日市小学校の校庭で、地元の被災者100人ほどが、まんじりともせず夜明けを待っていた。「年寄りが寒さに震えて困っているのに、市からは毛布1枚も来ない。家に取りに帰りたくても、危なくてとても中には入れない」と石田利弘さん(49)。体育館内に避難したが、相次ぐ強い揺れに恐怖を感じて外に出た。

…略…

 そばにある明かりはストーブの炎ぐらい。石田信行さん(52)は「暗いと不安が増す。年寄りや子どもだけでも、自家発電で明かりがついている施設に入れてくれればいいのに」と話し、近くに見える市浄水場を指さした。市役所に打診したが、とりあってもらえなかったという。


 浄水場片桐仁・浄水課長は「19万人の市民の水道水をつくることが最優先。それと、廊下が陥没するなど相当傷んでいて危ないこの建物に一般の人を受け入れて、事故でも起きたら取り返しがつかない」と話した。


 しかし、石田信行さんたちは納得せず「冗談じゃない。市は、この辺の被害が最もひどいということを把握していないんじゃないか」と行政への不信感をあらわにした。


…略…

(10/24 12:49)